NIMRA 2022年の研究会

2022年総会

日 時:1月19日(水)19:00〜21:00
場 所:櫻文化サロン(名駅永田ビル)
内 容:
 2021年の活動報告と決算、2022年の事業計画・予算・役員人事を決定した。
 会長:舩木堅太郎

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2022年3月例会

日 時:3月23日(水)18:30〜20:00
場 所:櫻文化サロン(名駅永田ビル8階)
講 師: 団野 誠 氏 (NIMRA会員)
テーマ:「リタイアライフとネット ー実名サイト『晴球雨読』体験論ー」
内 容

都市のいまと将来を考えるうえで重要要素のひとつとなる社会のネット化とリタイア老人の生き方について、講師が退職後に開設したブログサイト『晴球雨読』を題材に、まもなく古希を迎えるリタイアシニアがネット社会とどうつきあっているかお話頂いた。

■サイトはどんな構成なのか
・新聞社を2000年6月に退職し、11月に開設した。
・タイトル「晴球雨読」は「晴耕雨読」のもじり
・サーバー契約や管理ソフトの導入、ロゴなどすべてを自作
・9つのカテゴリーに590本の記事
・ピックアップ25本がスライド
・最新記事(写真+見出し)が10本
・32のタグでも横切り
・サイト内検索機能も→たとえば「nimra」検索で4本ヒット

■なぜ「ブログ」だったのか
・記者として記事を書けたのは50歳まで
・管理職8年、不動産活用10年をへて退職
・紙面で書けなくなっても本や映画の体験記をノートに
・16年分500本強の蓄積記事を原資にブログサイトに
・大好きな「書くこと」と「ゴルフ」を合体
→自称ブロゴルファー、サイト名も「晴球雨読」

■ネット上でサイトはどこにあるか
・サーバーを有料で借りている
・そこにソフトウェアや記事、写真が保管さている
・ネット来館者は保管記事をいつでも自由に観られる

■ブログはなぜ「独自サイトで「実名」
・独自サイトは「商店街なら独立店舗」「美術なら個人美術館
・無料の投稿プラットフォーム(note、Ameba)を利用すると「SCに間借りの1店舗」「絵画なら共同展の一角展示」
・独自サイトはデザインも自由だが、「集客力」は知名度がないと弱い。
・署名記事の経験があり「実名」には迷いなし/匿名は訴求力が弱い
・新聞社に居ても仕事は「三人称複数」→「一人称単数に戻りたい」
・村上春樹の2020年の新作タイトル『一人称単数』に驚き

■なぜカテゴリーが9つなのか
・ゴルフのアウトとインが9ホールずつ
・本を4つに、街歩きを3つに分割した

■どれくらいの費用がかかっているか
・開設時には2万8千円(1年間のサーバー賃料込み)
・2年目以降はサーバー賃料として26400円
・パソコン代と光ファイバー回線・WI-FI費用はブログ開設なくても必要

■広告は掲載していないのか
・最初から考えていない。「読まれる記事」「いいね」を意識するのが嫌だった。
・そもそも広告がとれる記事を書けるとも思わず

■何人くらいがサイトを訪れているのか
・月平均300人(1日あたり7〜110人)
・どちらにしろ、この数では収入にはならない

■ブログサイト運営の悪い点は何か
・本や映画を選ぶ時に「後の文章化も楽しめるか」まで考えてしまう
・サイト訪問者数やFB「いいね」数を増やすことが目的になりがち。

■サイトの未来をどう描いているか
・英国エジンバラに滞在し別枠のカテゴリーを設けて現地からアップしたい
・考えているのは「リンクス便り」「パブ・スコッチ巡り」「街歩き」
・子供や親友が元気を確認できる場であればよい

■リタイアライフとネット
・これまで何に夢中だったか、これから何に時間と金を使いたいかがカギだった。
・ぼくは「書くこと」と「ゴルフ」が残った。
・ネットは必要最低限にして、リアルな場を大事にする選択もあると思う

(文責:MD)

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2022年5月例会

日 時:5月20日(金)18:00〜20:00
場 所:櫻文化サロン(名駅永田ビル8階)
テーマ:「昨今の国際情勢について」

内 容
 急激な円安、緊迫するウクライナ情勢、経済安保法成立後の対応等、激動の世界のなかで日本はどう動こうとしているのか? 最新の情報と見通しをお話しいただきます。

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2022年7月例会

日 時:7月20日(水)18:30〜20:00
場 所:櫻文化サロン(名駅永田ビル8階)
講 師:舩木 堅太郎 氏(NIMRA会員)
テーマ:「退職高齢者主体の開発途上国支援の一例」

内 容
 現役時代に身につけた知識と経験を生かして定年退職後、途上国の清潔な水アクセスの改善を支援する一例を紹介しました。

 NIMRAの構成員も高齢化しているわけですが、この高齢化を一つの文化的テーマとして採りあげるべしというのが私の主張であります。今回のテーマを「高齢者主体の・・・」としたのは、支援活動に実際に従事する全員が七十代という、高齢化時代の一つの文化的側面を見てみようということです。

開発途上国とは、
支援対象はカンボジア王国シェムリアップ州チクレン市のソンワイ町の中の8集落(我々は○○村と称しています)。そこに7〜8年前にアジア開発銀行の融資を受けて村落水道(深井戸+ポンプ+高架水槽+送配水管+各戸メータで構成される)が設置された。が、・・・・。

支援とは、
村落水道なるものは、トラブルが多くてうまく運営されていない。(ポンプが壊れる、パイプが壊れる)JICAとの契約のもとに、ソンワイ町の8集落の施設とその管理状況、送配水管の状況各戸の水使用状況、収支管理の状況等をつぶさに調べ、適切な運営の手法を8種楽に定着させ、その成果をモデルに5年後にはシェムリアップ州全体のみならず全国にまで望ましい管理システムを普及させようという目論見。

村落水道とは
村落水道という言葉はここだけのもので、日本での水道とは全くの別物です。

深井戸 水中ポンプ 操作盤はどうなっていたか?
深井戸というのは、地上から150m〜250mの深さまで200mmケーシング径を撃ち込んで、帯水層にスリットを設けたものです。深井戸ですから手押しポンプでは汲み上げられません。井戸内の水面位置は地上から20m〜40mの深さですから、直径45mm〜60mm、0.75kw〜2.1kw 長さ60cm〜90cmくらいの水中ポンプを使います。この水中ポンプは、高架水槽の水位が低くなるとフロートスイッチによって起動し、満水になると停止するように作られています。簡単な仕組みですから、問題が起きるなど想像もできませんでした。しかし現地調査では、驚くようなことが起きていました。ブレーカ+コンタクターではなくナイフスイッチが使われている! コンタクターが無い! コンデンサー回路が焼け焦げている! 操作盤内に鳥の巣がある。コンデンサーを入れたボックスが操作盤の外にぶら下げられている。電線が立木にひもで支持されている。電柱にある各戸への分電盤が蔓に絡まって見えない。ポンプ停止時に吐出管が空になってしまうのは、逆止弁が故障しているのか。等々

調査で判明したことはほかにも多々あります。また調査事項は、井戸水の水質、パイプの敷設状況、経理の状況等を順次調べてゆきます。

結果カンボジアの田舎に暮らす人々の暮らしがどのように変化したが、もちろん重要ですが、日本の高齢者がどのような境地を切り開けたかも同じくらい重要と思っています。

(文責:KF)

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2022年緑蔭講座

日 時:10月10日〜11日(月火)
行き先:祖父江町「プレーパークときのわ」秋季ワークショップと奈良県橿原市今井町視察

内 容

今後の生涯活動の参考にすることを目的とし、人生100年時代と言われる中で江戸時代の隠居制度や街作りを見直す試みも含め、NPO【プレーパークときのわ】主催のイベント『プレーパークを考える』ワークショップへの参加と、奈良県橿原市今井町の重伝建視察という2部構成で緑蔭講座を開催した。

第一部

祖父江町「プレーパークときのわ」秋季ワークショップ
日時:10月10日(月)10:00〜12:00
会場:いこいの広場本館ホール(稲沢市祖父江町本甲大溝75)
講師:塚本岳氏(名古屋市緑児童館館長)

第1部の講演で語られたプレーパークに関するフレーズ
 誰でも。無料。いつ来てもいつ帰っても。
 禁止事項はなるべく無くす。
 作り替えのできる自然環境のなかで。プレーリーダーは、準備をしないのが基本で。
 「・・・・すれば?」「せっかくだから・・・」を言わずに見守る。
 プログラム化にならないように。名前のない遊びを。自由な暇が遊びを産み出す。
第1部の講演で語られた子供の権利条約のうち講演で語られた子供の権利
 生きる権利。育つ権利。守られる権利。意見を述べる権利。

祖父江町「プレーパークときのわ」秋季ワークショップ
日時:10月10日(月)10:00〜12:00

会場:いこいの広場本館ホール(稲沢市祖父江町本甲大溝75)
講師:塚本岳氏(名古屋市緑児童館館長)

昼食、プレーパークの体験
日時:10月10日(月)12:00〜14:00
会場:ときわの森(祖父江町西鵜野本字宮前8)川村信之氏所有の森

 焼芋を作るとの想定で始まったはずなのに、2〜3歳児から小学高学年まで30人くらいの子供たちが勝手に水たまりの水を掻い出したり、盛った土をほじくり返したり、焚火を手伝ったり・・・・・。泥だらけで完全無秩序状態。 講演で述べられていた「子供が遊ぶとは・・・・」を絵にかいたような状況であった。
 退職後の「ご隠居文化」の一典型、=持てる資産=世渡りスキル・金・不動産・人づる・築き上げた信用を存分に生かして、世に尽くす、をじっくりと見ることができた。これぞ、IT時代の子供の居場所と経験作りのプラットフォーム。

所感

祖父江町に起伏のある森などあるはずがないと確信していたが、行って、見て、納得。値の張りそうな巨樹や庭石も散見。プレーパークのなれそめを川村さんから聴き取りました。村の鎮守の神様の役回りで決められた伝統行事をこなしていく中での対話の中から湧いてくる、あれが必要、これをやるべし、誰かを呼ばなけりゃという対話の中から生まれ育っていったのだと受け止めました。

第二部

奈良県橿原市今井町視察 日時:10月11日(火)9:00〜15:30
行先:奈良県橿原市今井町(近鉄大和八木駅近辺)重伝建地区

飛鳥川と曽我川に東西を挟まれ古代の幹線道路(横大路)の南側に位置する、600m×310mの今井千軒と言われた集落。今井町の案内はまちなみ交流センター華甍の大きなジオラマから始まった。ジオラマを見てすぐに気づいたのは、色濃い防衛都市としての佇まい。食い違いをが仕込まれた十字路、ゆるく湾曲する東西のメインストリート、二重の堀と土塁、貫通しない南北路、等々。

案内人の説明によれば、明治10年2月11日ここを訪れていたこの日西南戦争が勃発。明治天皇は急遽堺の港から帰京。その当時今井町は堺県に属していたとか。

そして見つけたのがむくり屋根。かなりたくさん見かけました。中には端の部分だけをむくりにしたのも。一軒入るとなかなか次に移れない。煙出しの構造が・・・・、敷居の高さが・・・・、使用人部屋が・・・・・、はふうの位置が・・・・。

今井の差配は七軒の有力町衆によって行われたが、なかでも今西家は裁判権(重罪を除く)を有していた。七軒の町衆の生業は紙、醸造、材木、綿など。しかし江戸末期には重税のために疲弊していたとか。

最後は八木町へ。飛鳥奈良時代から続く古道の横大路(東西方向)となかつ道(南北方向を辿り、横大路となかつ道の交差点が、江戸末期の姿をそのままに残されていることを確認して、大幅に時間超過の今井町視察は終了。

所感

重伝建今井町の歴史、町の構造、町屋の形といった重伝建の面白さもさることながら、案内人からの説明に耳を傾けるだけでなく、一歩踏み込んで対話が生まれることに意味があったとも感じました。

(文責:KF)

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2022年11月例会

日 時:11月30日(水)18:00〜20:00
場 所:櫻文化サロン(名駅永田ビル8階)
講 師:高木伸彦氏(NIMRA会員、愛知県OB)
テーマ:杉江製陶所[見本室タイル]緊急救出プロジェクト顛末記

内 容

常滑で江戸期から製陶業を営んできた東窯工業(旧杉江製陶所)が、今夏、事業をたたみ、広大な工場が解体されました。杉江製陶所は、大正から昭和初期にかけてモザイクタイルやクリンカータイルを生産しており、今から95年前に作られたタイルの見本室(ショールーム)が当時の姿のまま残されていました。

工場の解体により貴重な見本室のタイルが滅失してしまうのを惜しんだタイル愛好家や建築好き、建築史・考古学・陶磁の専門家等が集い救出活動を開始。クラウドファンディングにより資金を集めて有志により見本室のすべてのタイルを救出し、8月から10月にかけて常滑陶の森資料館で再現展示を実施。11月には、多治見のセラミックパークMINOで開催された「タイル百年祭」にも出展して、多くの方々に救出されたタイルの現物をご覧いただきました。レスキューチームの一員として救出活動に携わった私からその顛末をお話しします。

[講師プロフィール]
愛知県職員として愛知芸術文化センターや愛知県立芸術大学など主に文化関係の部署で長年勤務。2019年、定年退職後、愛知県立瀬戸窯業高校専攻科に入学し陶芸を学ぶ。2021年から岐阜県瑞浪市において工房を整備し作陶を始める。2022年4月以降、常滑の旧杉江製陶所へたびたび足を運び、やがてレスキュー活動に参画することとなる。

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2022年12月例会

日 時:12月15日(木)18:30〜20:00
場 所:櫻文化サロン(名駅永田ビル8階)
内 容:情報交換市
 情報交換市を開催した。長尾秘書参加あり。

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